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民活開発、大誤算 テナント6割埋まらず 昨年開業複合施設 豊中市「困った」(産経新聞)

 大阪府豊中市の市立病院跡地の市有地に、民間事業者が昨年4月にオープンした複合施設で、テナントが集まらず6割が空き店舗のままになっている。市が民間の資金とノウハウを活用して土地の有効利用を図る「民活」の手法を初めて採用した事業で、地域のにぎわい復活が期待されたが、閑古鳥。事業計画が決まった4年半前と比べ、景気が急速に悪化したことも背景にあり、市や事業者は施設の活性化に苦慮している。

 施設は「とよなかハートパレット」。5階建て、延べ1万3千平方メートル。独立した2階建ての別棟は市が健康福祉センター(すこやかプラザ)として区分所有権を購入した。

 豊中市立豊中病院が平成9年11月に移転した後、跡地は暫定的にホームセンターや飲食店などに利用されてきたが、市は主要駅の阪急豊中駅と市役所最寄りの岡町駅の中間という立地を生かして、中心市街地として開発することを計画。市が跡地を20年間有料で貸す条件で、17年に民活を導入するための事業者を募集、15の企業連合が応募した。

 そのうち、関西電力の関連会社、関電不動産を中心とする連合が選定された。当初の事業計画では、医療系の専門学校やフィットネスクラブ、開業医が集まるクリニックモールのほか、託児所やレストランが入居し「健康」と「生活」に密着した施設を目指した。この時点で9社の出店が決まっていた。

 ところが、20年秋の「リーマン・ショック」で景気動向が激変し、一部を除いてテナント予定者が出店を辞退した。このため昨年4月のオープン時はフィットネスクラブが営業にこぎ着けたのみとなった。現在はコンビニと学習塾を合わせて3社が入居しているが、15区画のうち9区画は借り手が見つからない。

 また、緑地やデッキなど共用部分が広く、建物全体でさまざまな世代が集まり交流する拠点となる見込みだったが、フィットネスやすこやかプラザ利用者を除けば人影はまばらだ。

 豊中市にとっては単独で実施した初の民活だけに、担当者は「地域の活性化の起爆剤として期待していたが…。民活なので補助や活性化に向けた指示もできない」と心配顔だ。

 関電不動産はテナントの集まらない原因について「厳しく冷え込んだ経済状況が影響した」としたうえで、「訪れる人や出店者に満足してもらえる造りと自負している。『健康生活創造』の基本コンセプトを守りながら、入居誘致に向け、数社と交渉している」と話している。

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